最高のアイデアは机の上では生まれない？

「机に向かってウンウン唸っても、いいアイデアが浮かばない…」そんな経験はありませんか？
実は、最高のアイデアはデスクの上ではなく、意外な場所で生まれるという古くからの知恵があります。

それは「三上」（さんじょう）（馬上、枕上、厠上）という言葉です。
現代に置き換えると、「移動中」「寝る前」「トイレの中」のこと。なぜこれらの場所でひらめきが生まれるのか、その秘密に迫ります。

なぜ「三上」はアイデアの宝庫なのか？
馬上（移動中）
現代の馬上とは電車、バス、自動車での移動中、あるいは散歩やジョギング中などです。
外の景色や人の流れを眺めることで、五官が適度に刺激され、思考が活性化します。
それと強制的なオフタイムになることで、仕事のプレッシャーから解放され、脳がリラックスモードに入ります。
また、一定時間ぼんやりと過ごす中で、日頃蓄積された情報が無意識下で結びつきます。

枕上（寝る前）
現代の枕上とはベッドに入り、眠りにつくまでの時間です
眠りにつく直前は心身ともに力が抜け、無意識が活発になるゴールデンタイムです。その日のできごとや考えたことが脳内で整理・統合され、思わぬ発想につながります。
また、ふとした考えをメモするための「枕元ノート」の習慣もおすすめです。

厠上（トイレの中）
トイレの中は一人になれる静かな空間。
完全なプライベート空間であり誰にも邪魔されず、一人きりになれる環境が集中力を高めます。
たとえ短い時間でも外界から遮断されることで、まるで瞑想のような状態に入れます。
スマホやパソコンから離れることで余計な情報から遠ざかり、思考がクリアになります。

アイデアは、無理にひねり出すものではなく、リラックスした「余白の時間」にふと舞い降りてくるものです。
「三上」の時間を意識的に取り入れ、思考の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
「あなたにとっての『三上』はどこですか？」